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月ヶ瀬の情報ページ

Location 月ヶ瀬の地理

奈良市月ヶ瀬は、奈良県の最東端にあり、北は京都府南山城村、東は三重県伊賀市、南は山辺郡山添村に隣接した、約1,500名の住民が暮らす地域です。地域の中央部を木津川上流名張川が東西に流れ、名張川下流の五月川は深いV字谷を形成しています。V字谷の斜面に広がる梅林は「月ヶ瀬梅林」として古くから有名な景勝地で、日本政府が最初に指定した名勝のひとつ。ダム湖「月ヶ瀬湖」の湖水と梅林をはじめとした四季折々の植物との調和が風光明媚な景色として訪れる人々を魅了しています。

History 月ヶ瀬の歴史

奈良時代から大安寺などの荘園として、また、杣地(ソマチ)(南都の大寺の建築用材を切り出し、木津川水運を利用して木津から奈良まで運ぶための地)として発展。平安時代以降は、興福寺(春日大社と一体)の勢力範囲で荘園化され、中世期は在地土豪の支配下となりました。江戸時代になると当初大和郡山藩になり、その後幕府直轄領いわゆる天領隣に、また再び69年間大和郡山藩の領地となり明治を迎えました。江戸時代は年貢納入の取立ても厳しい上、農地がせまいため在所の人々の生活は困難を極めましたが、米に代わる収入源として、梅林の実で製する「烏梅(うばい)」の供給、副業として女性が従事した奈良晒(ならさらし)の生産によって生活を支え、現代もその技術を受け継ぐ活動が行われています。

行政的には明治維新後、1888年(明治21年)に奈良県が誕生し、翌年1889年4月に石打・尾山・長引・月瀬・桃香野の5ヵ村が合併して月瀬村が誕生しました。その後隣村の嵩が月瀬村に編入されました。
梅林の衰退が続くも「梅の花のシーズンには東京の文壇がからっぽになる」と言われるほど多くの文人・墨客を魅了した月ヶ瀬梅林は、鉄道の開通や新聞の宣伝で観光地としての月ヶ瀬が一般化しました。
近年は賛否両論上がる中「平成の大合併」に伴い、2005年4月、月ヶ瀬村が奈良市に合併。住所は「月ヶ瀬」の名前を残そうと、「奈良市月ヶ瀬〇〇」というように表記するようになりました。

明治時代に発行した月ヶ瀬案内図

月ヶ瀬梅林を訪れる新渡戸稲造氏(1931年)写真提供 稲葉耕一氏

Industry 月ヶ瀬の伝統産業

梅

1205年(鎌倉時代)に尾山の真福寺境内に天神社(菅原道真を祭神とする)をまつり、道真ゆかりの梅の木を植えたのが月ヶ瀬の梅の始まりと伝えられています。
また1331年(南北朝時代)、笠置山から逃げてきた後醍醐天皇側近の女性が、熟した梅の実で烏梅(うばい)のつくり方を村の人に教え、そのためにたくさん梅の木を植えたのが月ヶ瀬梅林のもととなっているとも伝えられています。
様々な文献から、18世紀(江戸時代後半)に月ヶ瀬梅林が成立したのではないかと考えられています。18世紀後半に梅の木がたくさん植えられ、烏梅をつくり売られたと思われます。
烏梅とは梅の実を煙でいぶしたもので、古くから薬や伝統的な紅花染めの媒染剤として珍重されてきました。その当時、京の都で口紅や着物の需要の高まりに、烏梅は米よりも高値で売れていたため各地でこぞって製造されていましたが、化学染料の普及に伴い需要は減少し、現在では烏梅を製造できる職人は全国でも唯一、月ヶ瀬だけとなりました。

奈良晒

奈良晒(ならさらし)は、奈良地方で生産されてきた高級麻織物。麻の生平(きびら)を晒して純白にしたもので、主に武士の裃(かみしも。江戸時代の武士の礼服)や僧侶の法衣として用いられました。年貢納入の取り立てが厳しい江戸時代に米の代替となる収入源として、月ヶ瀬でも副業として女性が奈良晒の生産に従事しました。
その質の良さから、江戸時代に各地の名産・名所を描いた『日本山海名物図会』(1754年刊行)では「麻の最上は南都なり。近国よりその品数々出れども染めて色よく着て身にまとわず汗をはじく故に世に奈良晒とて重宝するなり」と評され、1900年にはパリ万博にも出品されました。

大和茶

大和茶(やまとちゃ)は、奈良県大和高原を中心とする地域で生産される日本茶のひとつ。月ヶ瀬はその代表的な産地のひとつです。良質の茶葉を育む気候風土に恵まれ、茶栽培の歴史は300年以上。カマボコ型に刈り込まれた美しい茶畑の景観が広がっています。製茶の各工程は、技術の発展により多くを機械に頼るようになっていますが、月ヶ瀬には昔ながらの手摘み、手揉みによる製茶技術が息づいています。

Schedule 年間カレンダー

自然
イベント
 
1月
3日 [行事]三日えびす 蛭子大黒社 桃香野
上旬 [行事]大般若 石打阿弥陀寺
中旬  [行事]弓始め 桃香野八幡神社
   [行事]とんど 各大字
 
2月
2月中旬~3月下旬 月ヶ瀬梅渓梅まつり
中旬 [イベント]春一番梅の郷ふれあい祭り ロマントピア月ヶ瀬
中旬 [イベント]月ヶ瀬梅渓早春マラソン大会
梅の見ごろ 
3月
上旬 [行事]和布祭(め祭り) 長引八王神社
下旬 [イベント・展示]奈良晒春の作品展 ロマントピア月ヶ瀬
桜の見ごろ  
4月
上旬 [イベント]桜まつり 湖畔の里つきがせ
新茶の茶摘み時期  
5月
上旬  [行事]弁天一万度 桃香野八幡神社
8日  [行事]花まつり 桃香野 善法寺
下旬  [イベント]VolksWargen 月ヶ瀬meeting
梅の実とり 
6月
下旬 [イベント]月ヶ瀬レガッタ 月ヶ瀬湖
烏梅づくり  石打すいかの収穫 
7月
上旬 [行事]竜王祭 桃香野龍王滝
 
8月
中旬 [イベント]月ヶ瀬夏まつり
中旬 [行事]石打盆踊り
月ヶ瀬米の収穫 
9月
上旬 [地域催し]月ヶ瀬スポーツフェスティバル
中旬 [イベント]ジャンボかぼちゃまつり 湖畔の里つきがせ
 
10月
上旬 [地域催し]月ヶ瀬体育祭
中旬 [行事]八幡神社 秋の例祭(能・狂言奉納) 桃香野八幡神社
中旬 [行事]氏神祭、石打太鼓踊り 石打八幡神社
中旬 [行事]尾山八王神社 例祭
紅葉の見ごろ 
11月
上旬 [地域催し]月ヶ瀬文化祭
中旬 [イベント]長引太鼓祭り ロマントピア月ヶ瀬
下旬 [イベント]もみじ祭り 湖畔の里つきがせ
下旬 [行事]月瀬大神神社 例祭
しめ縄づくり 
12月
下旬 [イベント]クリスマス楽イブ ロマントピア月ヶ瀬

Area map 月ヶ瀬地域マップ

Access 月ヶ瀬地域までのアクセス

バス

■JR奈良駅から 約1時間20分
■近鉄奈良駅から 約1時間10分
■伊賀鉄道上野市駅から 約30分

自動車

■奈良市内から /30km 約50分
■大阪市から /80km 約1時間30分
■京都市から /70km 約1時間30分
■大津市から /68km 約1時間20分
■伊賀市から /12km 約20分

電車JR月ヶ瀬口まで(月ヶ瀬口から月ヶ瀬地域までのバスは観梅期間中のみ運行:月ヶ瀬口駅より臨時バスで約15分)

■JR奈良駅から
大和路線(加茂行き) – 加茂 乗り換え – 関西本線(亀山行き) – 月ヶ瀬口 約40分
■JR大阪駅から
大阪環状線西九条方面(加茂行き) – 加茂 乗り換え
– 関西本線(亀山行き) – 月ヶ瀬口 約1時間20分
■JR京都駅から
大阪環状線西九条方面(加茂行き) – 加茂 乗り換え
– 関西本線(亀山行き) – 月ヶ瀬口 約1時間20分

※臨時バスのお問い合わせは、三重交通(株)伊賀営業所まで Tel . 0595-66-3715

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